Gentoo Linux のインストールについて

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AMD64 ハンドブック
インストール
インストールについて
メディアの選択
ネットワーク設定
ディスクの準備
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ベースシステムのインストール
カーネルの設定
システムの設定
ツールのインストール
ブートローダの設定
締めくくり
Gentoo の操作
Portage について
USE フラグ
Portage の機能
Init スクリプトシステム
環境変数
Portage の操作
ファイルとディレクトリ
変数
ソフトウェアブランチの併用
追加ツール
カスタムパッケージリポジトリ
高度な機能
OpenRC ネットワーク設定
はじめに
高度な設定
モジュール式ネットワーク
無線
機能の追加
動的な管理


はじめに

ようこそ

Gentoo へようこそ! Gentoo は、ほぼすべてのアプリケーションまたはニーズに応じて自動的に最適化してカスタマイズできる、Linux ベースの自由なオペレーティングシステムです。Gentoo は自由なソフトウェアのエコシステムの上に成り立っており、内部をユーザに隠匿することがありません。

オープンさ

Gentoo の主要なツールはシンプルなプログラミング言語から構成されています。Gentoo のパッケージ管理システムである Portage は、Python で書かれています。Portage のためにパッケージ定義を提供する ebuild は、bash で書かれています。Gentoo ユーザは、Gentoo のすべての部分のソースコードを自由に確認、変更、向上させることができます。

デフォルトでは、バグ修正または Gentoo 内での相互運用性のために必要なときだけ、パッケージにパッチが当てられます。上流のプロジェクトが提供するソースコードをバイナリ形式にコンパイルすることによって、パッケージがインストールされます (コンパイル済みバイナリパッケージにも対応はしていますが)。Gentoo の設定はテキストアフィルによって行われます。

上述の理由などから: オープンさ設計原則として組み込まれています。

選択

選択もまた Gentoo の設計原則のひとつです。

Gentoo のインストール中、ハンドブック全体を通して選択は明らかにされます。システム管理者は、完全にサポートされているふたつの init システム (Gentoo 自身による OpenRC と Freedesktop.org の systemd)、ストレージディスクのためのパーティション構造、そのディスクで使うファイルシステム、ターゲットシステムのプロファイル、USE フラグを利用した、グローバルな (システム全体の) レベルまたはパッケージ単位レベルでの機能の削除と追加、ブートローダ、ネットワーク管理ユーティリティ、などなど非常に多くのことに関して選択権を持っています。

開発思想として、Gentoo 開発者はユーザを特定のシステムプロファイルまたはデスクトップ環境を押し付けることが無いように努めています。GNU/Linux のエコシステム内で提供されるものは、Gentoo でもおそらく利用可能です。そうでない場合は、是非確認させてください。新しいパッケージのリクエストのためには、バグレポートを開くか、自身の ebuild リポジトリを作成してください。

性能

Gentoo はソースベースのオペレーティングシステムなので、新しいコンピュータ命令セットアーキテクチャにも移植することができ、かつインストールされたすべてのパッケージを調整された状態にすることができます。この強みはもうひとつの Gentoo の設計原則性能 の表れでもあります。

Gentoo のインストールとカスタマイズを完了することができれば、システム管理者はソースコードからコンパイルして調整されたオペレーティングシステムを得られます。Portage の make.conf ファイル内に含まれている仕組みを通じて、オペレーティングシステム全体をバイナリレベルで調整することができます。のぞむなら、パッケージ単位またはパッケージグループ単位での調整も行えます。実際のところ、すべての機能は USE フラグを利用して追加または削除することができます。

これらの設計原則が Gentoo をユニークにしているものであることを、ハンドブック読者が理解していることは、きわめて重要です。この優れた性能、多数の選択肢、そして究極のオープンさを強調しているため、Gentoo を使用するときは、注意力、熟慮、そして明確な意図を持って行うべきです。

インストール作業の順序

Gentoo のインストール作業工程は、次章以降で説明する10のステップに分けられます。それぞれの段階を適切に完了させましょう。

ステップ 結果
1 Gentoo をインストール可能な作業環境にします。
2 Gentoo をインストールするためのインターネット接続の準備が完了します。
3 インストールする Gentoo をホストするハードディスクを初期化します。
4 インストールする環境を準備し、新たな環境にユーザーが chroot 可能にします。
5 Gentoo をインストールする全ての場合に共通する中核的なパッケージをインストールします。
6 Linux カーネルをインストールします。
7 Gentoo システムの設定ファイルの大部分が作成されます。
8 必要なシステムツールをインストールします。
9 適切なブートローダーもインストールし設定します。
10 インストールしたての Gentoo Linux 環境に繰り出す準備が完了します。

このハンドブックでは、一定の選択肢を提示したときには必ず、賛否両論の併記に努めます。デフォルトの選択肢で進める記載をした際にも(見出しに「デフォルト:」と記載)、他に取りうる選択肢も記載します(見出しに「代替案:」と記載)。決して、「デフォルトは Gentoo のお勧めだ」と考えないでください。デフォルトはあくまでも、多くのユーザーが採用すると思われる選択肢にすぎません。

ときには、追加可能な手順が続くことがあります。そのような手順は「追加可能:」と記載します。つまりこの手順は、Gentoo のインストール自体には必須ではありません。とはいえ、以前にした決断によっては必須になる追加手順もあります。その際には、その追加手順の説明の直前に、この旨を明記するとともに、原因となった決断をした時期も記載します。

Gentoo のインストール方法

Gentoo は、さまざまな方法でインストールすることができます。ダウンロードしてインストールすることも、起動可能なISOイメージのような公式インストールメディアからインストールすることもできます。インストールメディアは USB メモリにインストールすることも、ネットワークブートすることもできます。さらには、インストール済の異なるディストリビューション環境や、(例えば Knoppix のような)Gentoo 以外のブータブルディスクといった非公式メディアからインストールすることも可能です。

この文書が扱っているのは、公式の Gentoo インストールメディアを用いる方法と、場合によってはネットワークブートによる方法です。

メモ
Gentoo 以外の起動可能なメディアを用いる場合などの、ほかのインストール方法については、代替のインストールガイドを読んでください。

また、我々が提供している Gentoo インストールのヒントとトリックという文書も役にたつかもしれません。

トラブルがあったときは

インストール中に (またはインストールを説明しているハンドブックに) 何か問題を見つけたら、バグトラッキングシステムで既知のバグとして報告されていないかどうか、確認してみてください。 もし無いようであれば、私たちが対応できるように、その問題をバグ報告してください。 その (あなたが報告した) バグを担当する開発者たちを恐れないでください。取って喰われるようなことは (滅多に) ありませんから。

あなたが今読んでいる文書は、特定のアーキテクチャ向けということになっていますが、 他のアーキテクチャの情報も、その中に紛れ込んでしまっているかもしれない、ということを一応、先に言っておきます。これはGentooハンドブックの多くの部分が、全てのアーキテクチャに共通のテキストを使用していることに因ります (重複作業を減らすため)。混乱しないように、このような参照は最小限に抑えています。

その問題が、ユーザーの問題 (文書をよく読んだにもかかわらず起きたあなたのミス) なのか、ソフトウェアの問題 (インストール/文書をよくテストしたにもかかわらず起きた私たちのミス) なのか、はっきりしないときには、irc.libera.chat の #gentoo (webchat) チャンネルに気軽に参加してみてください。そんなときじゃなくても全然かまわないんですけどね。

そういえば、Gentoo について何か分からないことがあったら、よくある質問を見てみてください。Gentoo Forums 上にある FAQs もあります。