ハンドブック:AMD64/ワーキング/USE

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USE フラグとは何ですか

USE フラグの 背景にある発想

Gentooをインストールするとき(あるいは他のディストリビューションや、この際もっと言えば他のOSでもかまいませんが)、ユーザーは自らが扱う環境に応じて選択を行います。サーバー向けのセットアップは、ワークステーション向けのセットアップとは異なります。ゲーミングワークステーションと、3Dレンダリングワークステーションは違います。

これはどのパッケージを選んでインストールするかということのみならず、あるパッケージがどのような機能をサポートするべきかについても言えることです。もしOpenGLが必要とされていないのなら、なぜわざわざOpenGLをインストールして管理し、ほとんどのパッケージでOpenGLサポートをビルドする必要があるでしょう? もしKDEを使いたくないなら、KDEなしで完璧に動作するパッケージを、どうしてわざわざKDEサポートつきでコンパイルする必要があるでしょうか?

ユーザーが何をインストール/有効化し、何をしないのか決定するのを助けるため、Gentooはユーザーに、環境を簡単なやり方で指定するよう求めます。これにより、ユーザーは自分が何を本当に欲しているのかを決定できるようになり、Portageが有益な判断をするためのプロセスが簡単になります。

USE フラグの定義

USEフラグを入力しましょう。このフラグは、あるコンセプトに対するサポートと依存の情報を表すキーワードです。あるUSEフラグが定義されると、Portageは選択されたキーワードに関するサポートが必要とされているのを知ることになります。当然、これによってパッケージへの依存の情報も変更されます。

具体例を見てみましょう: kde キーワード。もしこのキーワードが USE 変数に含まれていないならば、オプションでKDEをサポートしているすべてのパッケージは、KDEサポート"なし"でコンパイルされます。オプションでKDEに依存しているすべてのパッケージは、KDEのライブラリを(依存先として)インストール"せず"にインストールされます。もし kde キーワードが定義されているならば、これらのパッケージはKDEサポート"あり"でコンパイルされ、KDEのライブラリも依存先としてインストール"される"ことになります。

的確にキーワードを定義することで、システムはユーザーの具体的な必要に合わせて仕立てられることになります。

どんなUSEフラグが存在するのか

USE フラグには2種類あります。グローバル USE フラグと、ローカル USE フラグです。

  • "グローバル" USEフラグは、いくつかのパッケージに、システムワイドに使われるものです。ほとんどの人にとって、USEフラグといえばこれを指します。利用できるグローバルUSEフラグの一覧は、メインサイト あるいはローカルの /usr/portage/profiles/use.desc ファイルにあります。
  • "ローカル" USEフラグは、単一のパッケージに、パッケージ固有の選択のために使われるものです。利用できるローカルUSEフラグの一覧は、メインサイト あるいはローカルの /usr/portage/profiles/use.local.desc ファイルにあります。

USE フラグを使う

永続的なUSEフラグの宣言

前述の通り、すべてのUSEフラグは USE 変数の中で宣言されます。ユーザーがUSEフラグを探しやすく、また選びやすくするために、デフォルトのUSE設定が既に提供されています。この設定は、Gentooユーザーに一般的に用いられるだろうと考えられるUSEフラグを集めたものです。このデフォルト設定は、選択されたプロファイルの一部である make.defaults ファイルで宣言されています。

システムが従うプロファイルは、 /etc/portage/make.profile symlinkが指し示す先にあります。それぞれのプロファイルは他のプロファイルの上で働くため、結果は全てのプロファイルの合計ということになります。トップのプロファイルはbaseプロファイルです(/usr/portage/profiles/base)。

現在アクティブなUSEフラグを全て見るのには、emerge --infoを使います:

root #emerge --info | grep ^USE
USE="a52 aac acpi alsa branding cairo cdr dbus dts ..."

As can be seen, this variable already contains quite a lot of keywords. Do not alter any make.defaults file to tailor the USE variable to personal needs though: changes in these files will be undone when the Gentoo repository is updated!

このデフォルト設定を変更するには、USE 変数のキーワードを追加または削除してください。/etc/portage/make.confの中の USE 変数定義によって、この変更をグローバルに行うことができます。この変数には必要になった追加のUSEフラグを増やすことも、もはや不要になったUSEフラグを取り去ることもできます。後者は、キーワードの先頭にマイナス記号(-)をつけることで行います。

For instance, to remove support for KDE and Qt but add support for LDAP, the following USE can be defined in /etc/portage/make.conf:

FILE /etc/portage/make.confUpdating USE in make.conf
USE="-kde -qt4 -qt5 ldap"

個別のパッケージに対して USE フラグを指定する

Sometimes users want to declare a certain USE flag for one (or a couple) of applications but not system-wide. To accomplish this, edit /etc/portage/package.use. package.use is typically a single file, however it can also be a directory filled with children files; see the tip below and then man 5 portage for more information on how to use this convention. The following examples assume package.use is a single file.

For instance, to only have Blu-ray support for the VLC media player package:

FILE /etc/portage/package.useEnabling Blu-ray support for VLC
media-video/vlc bluray
Tip
If package.use is pre-existing as a directory (opposed to a single file), packages can have their local USE flags modified by simply creating files under the package.use/ directory. Any file naming convention can work, however it is wise to implement a coherent naming scheme. One convention is to simply use the package name as the title for the child file. For example, setting the bluray USE flag locally for the media-video/vlc package can be performed as follows:

root #echo "media-video/vlc bluray" >> /etc/portage/package.use/vlc

Similarly it is possible to explicitly disable USE flags for a certain application. For instance, to disable bzip2 support in PHP (but have it for all other packages through the USE flag declaration in make.conf):

FILE /etc/portage/package.useDisable bzip2 support for PHP
dev-lang/php -bzip2

USEフラグの一時的な宣言

時に、短い一時の間だけUSEフラグをセットすることが必要になるでしょう。/etc/portage/make.confを二度(USEの変更を行い、また無かったことにするために)編集するかわりに、単に USE 変数を環境変数として宣言しましょう。この設定はこの際入力したコマンドに対してのみ適用されるということは、ゆめゆめ忘れないでください。このアプリケーションを次にemergeすると(これは明示的にそうすることもあれば、システムアップデートの一部として行われることもあるでしょう)、この(一時的な)USEフラグの定義を通じて引き起こされた変更は失われることになります。

The following example temporarily removes the pulseaudio value from the USE variable during the installation of SeaMonkey:

root #USE="-pulseaudio" emerge www-client/seamonkey

優先順位

当然、どの設定がUSE設定に関して優先されるかには、れっきとした優先順位があります。USE設定の優先順位は、優先度順に(優先度が低いものから)並べると、次のようになっています:

  1. あなたのプロファイルの一部の make.defaults ファイルで宣言されたデフォルトのUSE設定
  2. /etc/portage/make.conf でのユーザー定義のUSE設定
  3. /etc/portage/package.use でのユーザー定義のUSE設定
  4. 環境変数としてのユーザー定義のUSE設定

Portageから見た最終的なUSE設定を見るには、emerge --info を実行してください。これによって、関係のある全ての変数(USE変数を含む)が、Portageが知っている現在の定義とともにリストされます。

root #emerge --info

システム全体を新たなUSEフラグに適合させる

USEフラグに変更を加えたあと、必要な変更を反映させるために、システムをアップデートする必要があります。そのためには、emerge--newuse オプションを与えてください:

root #emerge --update --deep --newuse @world

次に、Portageのdepcleanを実行し、"古い"システムでemergeされていたけれども、新しいUSEフラグでは不要になった条件付きの依存パッケージを削除しましょう。

警告
emerge --depclean の実行は危険な操作であり、注意して行われるべきです。提供される"不要になった"パッケージの一覧をダブルチェックし、必要なパッケージが削除されないことを確認してください。次の例では、-p スイッチを追加することで、depcleanがパッケージの一覧表示のみを行い、削除を行わないようにしています:
root #emerge -p --depclean

depcleanが完了したら、revdep-rebuild を実行し、削除されたかもしれないパッケージが提供していた共有オブジェクトに対して動的リンクされていたアプリケーションをリビルドしましょう。revdep-rebuildapp-portage/gentoolkit パッケージの一部です。これを最初にemergeしておくのを忘れないようにしてください。

root #revdep-rebuild

これらの全てを完遂したとき、システムは新たなUSEフラグ設定を用いることになります。

パッケージ固有の USE フラグ

利用可能な USE フラグを表示する

それでは、seamonkeyの例を見てみましょう: これはどんなUSEフラグに影響されるのでしょう? 確かめるために、emerge--pretend--verbose オプションつきで使います:

root #emerge --pretend --verbose www-client/seamonkey
These are the packages that would be merged, in order:
 
Calculating dependencies... done!
[ebuild  N     ] www-client/seamonkey-2.48_beta1::gentoo  USE="calendar chatzilla crypt dbus gmp-autoupdate ipc jemalloc pulseaudio roaming skia startup-notification -custom-cflags -custom-optimization -debug -gtk3 -jack -minimal (-neon) (-selinux) (-system-cairo) -system-harfbuzz -system-icu -system-jpeg -system-libevent -system-libvpx -system-sqlite {-test} -wifi" L10N="-ca -cs -de -en-GB -es-AR -es-ES -fi -fr -gl -hu -it -ja -lt -nb -nl -pl -pt-PT -ru -sk -sv -tr -uk -zh-CN -zh-TW" 216,860 KiB
 
Total: 1 package (1 new), Size of downloads: 216,860 KiB

これができるツールは emerge だけではありません。実際、パッケージの情報に特化した equery というツールが、app-portage/gentoolkit パッケージに含まれています。

root #emerge --ask app-portage/gentoolkit

では、equery を"uses"引数つきで実行し、あるパッケージのUSEフラグを見てみましょう。例えば、gnumeric パッケージの場合:

user $equery --nocolor uses =gnumeric-1.12.31
[ Legend : U - final flag setting for installation]
[        : I - package is installed with flag     ]
[ Colors : set, unset                             ]
 * Found these USE flags for app-office/gnumeric-1.12.31:
 U I
 + + introspection            : Add support for GObject based introspection
 - - libgda                   : Enable database support through gnome-extra/libgda.
 - - perl                     : Enable perl plugin loader.
 + + python                   : Enable python plugin loader.
 + + python_targets_python2_7 : Build with Python 2.7

REQUIRED_USE 条件を満足させる

いくつかのebuildは、正常に動作するために、特定のUSEフラグの組み合わせを要求あるいは禁止します。これは、REQUIRED_USE 式に書かれた条件の組み合わせによって表現されます。この条件によって、全ての機能と依存関係が充足していることと、ビルドが成功し、期待通りに動作することが保証されます。これらの一つでも満たしていない場合には、emergeはあなたに警告を出し、問題の解決を求めます。

この REQUIRED_USE 式の例を、いくつか下に示します:

説明
REQUIRED_USE="foo? ( bar )" もし foo がセットされているなら、 bar もセットされている必要がある
REQUIRED_USE="foo? ( !bar )" もし foo がセットされているなら、 bar がセットされていてはならない
REQUIRED_USE="foo? ( || ( bar baz ) )" もし foo がセットされているなら、 barbaz の少なくともどちらかはセットされている必要がある
REQUIRED_USE="^^ ( foo bar baz )" foobarbaz のうちいずれかただ一つのみがセットされている必要がある
REQUIRED_USE="|| ( foo bar baz )" foobarbaz のうち少なくとも一つがセットされている必要がある
REQUIRED_USE="?? ( foo bar baz )" foobarbaz のうち二つ以上がセットされていてはならない