Intel

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Intel は、Intel 810 により始まった Intel GMA オンボードグラフィックスカードおよび Intel Arc ディスクリートグラッフィクスカードのための、オープンソースのグラフィックスドライバです。

ハードウェアの検出

正しいドライバを選択するために、まずグラフィックスカードを検出してください。この目的のために lspci を使用することができます:

root #lspci | grep -i VGA

これは次のようなものを表示するはずです:

root #lspci | grep -i VGA
00:02.0 VGA compatible controller: Intel Corporation 3rd Gen Core processor Graphics Controller (rev 09)
メモ
グラフィックスコントローラに関する lspci の出力は CPU の世代に言及していることがありますが、下の機能サポート表で言及しているのはGPU の世代です。例えば、上の lspci 出力例の “3rd Gen” は下の表の “Gen7” に対応します。

機能サポート

世代 チップセット OpenGL OpenGL ES OpenCL VAAPI Vulkan VIDEO_CARDS
Gen 1 810, 815 No No No No No 非対応
Gen 2 i830M, 845G, 855GM, 865G 1.3 No No No No intel i915[table 1]
Gen 3 915G/GM, 945G/GM, G31, G/Q33, Q35, Atom D4xx/D5xx/N4xx/N5xx 1.4 No 1.2[table 2] No No intel i915[table 1]
Gen 4 965G/GM/Q, G35, G41, G/Q43, G/GM/Q45 2.1 2.0 1.2[table 2] G/GM45: MPEG2 only No intel
Gen 5 Nehalem (Ironlake) 2.1 2.0 1.2[table 2] Yes No intel
Gen 6 Sandy Bridge 3.3 3.0 2.0[table 2] Yes No intel
Gen 7 Ivy Bridge, Valley View[table 3] 4.2 3.0 2.0[table 4] Yes 1.0 intel
Gen 7.5 Haswell 4.6 3.2 2.0[table 4] Yes 1.0 intel
Gen 8 Broadwell, Cherryview[table 5] 4.6 3.2 3.0[table 6] Yes 1.1 intel
Gen 9 Skylake, Broxton[table 7] 4.6 3.2 3.0[table 6] Yes 1.2 intel
Gen 9.5 Kaby Lake, Coffee Lake 4.6 3.2 3.0[table 6] Yes 1.2 intel
Gen 11 Ice Lake 4.6 3.2 3.0[table 6] Yes 1.2 intel
Gen 12 Tiger Lake, Alder Lake, Raptor Lake 4.6 3.2 3.0[table 6] Yes 1.2 intel
DG2 Alchemist 4.6 3.2 3.0[table 6] Yes 1.3 intel[table 8]
  1. 1.0 1.1 Mesa 22.0 以降ではクラシックな i915 ドライバへの対応が削除されています
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 かつて Beignet プロジェクトによってサポートされていました が、今は非推奨でもう保守されていません。
  3. Valley View は Silvermont マイクロアーキテクチャ (特に Bay Trail プラットフォーム) に関連するグラフィックスコアの名前です
  4. 4.0 4.1 かつて Intel によるプロプライエタリの Legacy OpenCL ドライバによってサポートされていましたが、もう保守されていません。
  5. Cherryview は Airmont マイクロアーキテクチャ (特に Braswell、Cherry Trail プラットフォーム) に関連するグラフィックスコアの名前です
  6. 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 dev-libs/intel-compute-runtime によってサポートされています
  7. Broxton は Goldmont マイクロアーキテクチャ (特に Apollo Lake プラットフォーム) に関連するグラフィックスコアの名前です
  8. 最低でもカーネルバージョン 6.0.0 および Mesa 22.2 が必要です

Intel CPU グラフィック機能の完全な一覧はここにあります。

インストール

ファームウェア

Skylake、Broxton、またはそれ以降の Intel グラフィックスを使用するシステムは、sys-kernel/linux-firmware パッケージに含まれる追加のファームウェア[1]が必要になるでしょう:

root #emerge --ask sys-kernel/linux-firmware

そうしないと、次のようなエラーが dmesg に現れることがあります:

kernel: i915 0000:00:02.0: Direct firmware load for i915/skl_dmc_ver1_27.bin failed with error -2
kernel: i915 0000:00:02.0: Failed to load DMC firmware [https://01.org/linuxgraphics/intel-linux-graphics-firmwares], disabling runtime power management.

DMC ファームウェア

Display Microcontroller ファームウェアは、高度なグラフィックス低電力アイドル状態へのサポートを提供します。[1]

DMC ファームウェア (この例では i915/skl_dmc_ver1_27.bin です) をカーネルバイナリに組み込むには:

カーネル (Linux 4.18 より前) ファームウェアブロブをカーネルバイナリに組み込む
Device Drivers  --->
    Generic Driver Options  --->
        -*- Userspace firmware loading support
        [*] Include in-kernel firmware blobs in kernel binary
            (i915/skl_dmc_ver1_27.bin) External firmware blobs to build into the kernel binary
            (/lib/firmware) Firmware blobs root directory
カーネル (Linux 4.18 以降) ファームウェアブロブをカーネルバイナリに組み込む
Device Drivers  --->
    Generic Driver Options  --->
            Firmware loader  --->
                -*- Firmware loading facility
                (i915/skl_dmc_ver1_27.bin) Build named firmware blobs into the kernel binary
                (/lib/firmware) Firmware blobs root directory
警告
ファームウェアをカーネルに組み込むことで suspend to RAM が失敗することがあります。これが懸念になる場合は、ブロブをカーネルに組み込まずに、initramfs にファームウェアブロブを追加してください。dracut の記事に含まれる設定例が利用可能です。

または、i915 ドライバをカーネルモジュールとしてコンパイルしてください。そうすることでファームウェアはファイルシステムから自動的にロードされるでしょう。

GuC/HuC ファームウェア

Graphics µController ファームウェアはホストドライバから機能をオフロードします。HEVC/H.265 µController ファームウェアはメディアデコード処理のハードウェアアクセラレーションを改善します。[1]

Gen11 以降の GPU に対しては、GuC/HuC ファームウェアは Linux 5.4 以降デフォルトでロードされます (コミットを参照)。

Gen9 および Gen9.5 GPU に対しては、GuC/HuC ファームウェアはデフォルトではロードされないでしょう。ファームウェアのロードは、カーネルパラメータ i915.enable_guc_loading=1 (カーネル 4.16 より前) または i915.enable_guc=3 (カーネル 4.16 以降) を使用して、有効化することができます。CBR、VBR 等を含む、AVC/HEVC/VP9 低電力エンコーディングビットレート制御のためには、HuC ファームウェア (およびその依存として GuC) が必要です。システムによっては、GuC/HuC ファームウェアローディングを有効化することで問題が発生する場合があります。(例えばハイバネーションからの復帰後などに) システムがフリーズすることがある場合は、無効化してください。

Gen 12+ のための GuC ファームウェアは現在、メジャーバージョン番号のみを使用し (例: tgl_guc_70.bin[2])、HuC ファームウェアはバージョン番号を持ちません (例: tgl_huc.bin[3])。

ファームウェアファイル名を特定するには、/var/log/kern.log を確認するか:

ファイル /var/log/kern.log
kernel: [    1.294069] [drm] GuC: Failed to fetch firmware i915/kbl_guc_ver9_33.bin (error -2)
kernel: [    1.294079] [drm] HuC: Failed to fetch firmware i915/kbl_huc_ver01_07_1398.bin (error -2)

またはカーネルソースツリーで MODULE_FIRMWARE を grep してください:

user $grep -rB1 'MODULE_FIRMWARE.*SKL' /usr/src/linux/drivers/gpu/drm/i915
/usr/src/linux/drivers/gpu/drm/i915/intel_guc_fw.c-#define I915_SKL_GUC_UCODE GUC_FW_PATH(skl, SKL_FW_MAJOR, SKL_FW_MINOR)
/usr/src/linux/drivers/gpu/drm/i915/intel_guc_fw.c:MODULE_FIRMWARE(I915_SKL_GUC_UCODE);
--
/usr/src/linux/drivers/gpu/drm/i915/intel_csr.c-#define I915_CSR_SKL "i915/skl_dmc_ver1_27.bin"
/usr/src/linux/drivers/gpu/drm/i915/intel_csr.c:MODULE_FIRMWARE(I915_CSR_SKL);
--
/usr/src/linux/drivers/gpu/drm/i915/intel_huc_fw.c-	SKL_HUC_FW_MINOR, SKL_BLD_NUM)
/usr/src/linux/drivers/gpu/drm/i915/intel_huc_fw.c:MODULE_FIRMWARE(I915_SKL_HUC_UCODE);

そして上と同様に、ファームウェアファイルをカーネルに組み込むように設定してください。

カーネル

少なくとも i915 のためには、カーネル 3.14.14 以降 legacy fbdev サポートは必要です (CONFIG_DRM_I915_FBDEV=y)。[4][5]

Intel/AMD ハイブリッドシステムに関しては、radeon ドライバの手順にも従ってください。

カーネルバージョン 4.4 以降はドライバが移動しており、legacy fbdev サポートは今は CONFIG_DRM_FBDEV_EMULATION=y です。

カーネル Linux 5.4
        Device Drivers  --->
            Graphics support  --->
                <*> /dev/agpgart (AGP Support)  --->
                    --- /dev/agpgart (AGP Support)
                    -*-   Intel 440LX/BX/GX, I8xx and E7x05 chipset support
                <*> Direct Rendering Manager (XFree86 4.1.0 and higher DRI support)  --->
                    --- Direct Rendering Manager (XFree86 4.1.0 and higher DRI support)
                [*]   Enable legacy fbdev support for your modesetting driver
                <*> Intel 8xx/9xx/G3x/G4x/HD Graphics
                [ ]   Enable alpha quality support for new Intel hardware by default
                ()    Force probe driver for selected new Intel hardware
                [*]   Enable capturing GPU state following a hang
                [*]     Compress GPU error state
                [*]   Always enable userptr support
                [ ]   Enable Intel GVT-g graphics virtualization host support
        [*] IOMMU Hardware Support --->
            [*] Support for Intel IOMMU using DMA Remapping Devices
            [*]   Enable Intel DMA Remapping Devices by default
メモ
Coffee Lake に対しては、カーネルバージョン 4.19 以降が推奨されます。アルファサポートを有効化せずに機能するでしょう。カーネル 4.14 ではモジュール i915 を alpha_support=1 付きでロードするか、カーネルコンフィグで CONFIG_DRM_I915_ALPHA_SUPPORT を有効化する必要があります。

DG2 では、HuC ファームウェアを正しくロードするには Intel PXP サポートと Intel Management Engine Interface が必要です。[6]

カーネル DG2 HuC 認証
        Device Drivers  --->
            Graphics support  --->
                [*] Enable Intel PXP support
            Misc devices  --->
                {*} Intel Management Engine Interface
                {*} ME Enabled Intel Chipsets
                <*> Intel MEI GSC embedded device
                <*> Intel PXP services of ME Interface

X ドライバ

Portage はさまざまなグラフィックスカードをサポートするために、USE_EXPAND 変数へと展開される VIDEO_CARDS 変数を使用します。x11-base/xorg-drivers パッケージがすでにインストールされているとすると、/etc/portage/make.confVIDEO_CARDS 変数を設定することで正しいドライバが取り込まれるでしょう:

ファイル /etc/portage/make.confGen 2 および Gen 3
VIDEO_CARDS="intel i915"
ファイル /etc/portage/make.confGen 4 以降
VIDEO_CARDS="intel"
重要
x11-base/xorg-drivers-21.1 より、x11-base/xorg-drivers パッケージは USE フラグの設定を変更しています。これはデフォルトでは、x11-base/xorg-server 内に組み込まれていてより積極的に保守されている汎用の modesetting DDX ドライバを後継として非推奨になった、x11-drivers/xf86-video-intel ドライバの選択を省略するでしょう。video_cards_i915 USE フラグが設定された古いシステムは Intel DDX ドライバがインストールされたままになるでしょう。

make.conf を編集したら、変更が反映されるように、--changed-use --deep オプションを emerge に渡してシステムを更新してください:

root #emerge --ask --changed-use --deep @world

メインリポジトリの Intel グラフィックドライバのデフォルトを受け入れたくない場合は、以降のサブ節を読んでください。

Intel DDX

Intel DDX ドライバについて進める前に、このドライバは数年間をかけて徐々に非推奨化されていることに注意してください。他の有名な[7][8] Linux ディストリビューションには、modesetting DDX ドライバ (下の節で解説します) に乗り換えたものもあります。Intel はこのドライバをかなり長い間更新しておらず[9]、Gentoo の X11 パッケージメンテナの負担になっています。

Gen11 より前のチップセット上では、Intel DDX ドライバは SNA を使用してこれらのチップのハードウェアアクセラレーションより密接に関わることができるため、汎用 modesetting ドライバと比較して高速になることがあります。Gen11 以降では、SNA はサポートされていません。[10] modesetting ドライバによって発生する具体的な問題に直面しない限り、Intel DDX ドライバの使用は推奨されません。

USE フラグ

x11-drivers/xf86-video-intel の USE フラグを確認してください:

USE flags for x11-drivers/xf86-video-intel X.Org driver for Intel cards

debug Enable extra debug codepaths, like asserts and extra output. If you want to get meaningful backtraces see https://wiki.gentoo.org/wiki/Project:Quality_Assurance/Backtraces
dri Enable direct rendering: used for accelerated 3D and some 2D, like DMA
sna Enable SandyBridge's New Acceleration (useful on all chipsets, not just SandyBridge)
tools Build the intel-virtual-output tool
udev Enable virtual/udev integration (device discovery, power and storage device support, etc)
uxa Enable UMA Acceleration Architecture
valgrind Enable annotations for accuracy. May slow down runtime slightly. Safe to use even if not currently using dev-debug/valgrind
xvmc Enables X-Video Motion Compensation support

Emerge
root #emerge --ask x11-drivers/xf86-video-intel
xorg.conf

ハードウェアアクセラレーションのために、Xorg サーバに対して SNA とともに Intel DDX ドライバの使用を強制するには、/etc/X11/xorg.conf.d/ に次のファイルを作成することで行えます:

ファイル /etc/X11/xorg.conf.d/20-intel.confIntel DDX を強制する
Section "Device"
        Identifier  "Intel Graphics"
        Driver      "intel"
        Option      "AccelMethod"    "sna"
        Option      "DRI"         "crocus"
EndSection

DRI オプションの値は、Gen 4 から Gen 7.5 では crocus、Gen 8 以降では iris にするべきです。Gen 2 と Gen 3 ではこの行は省略すべきです。

Modesetting DDX

上述の通り、現在、新しい Intel グラフィックスチップセット上での Gentoo デフォルトのドライバは modesetting DDX ドライバです。このドライバは Mesa (オープンソース OpenGL 実装) 上で 2D グラフィックスのアクセラレーションを行うために GLAMOR を使用します。x11-base/xorg-drivers-1.19 の時点で、これは Gentoo でのデフォルトになりました。

xorg-server/xorg-server-1.20.6 の時点で、minimal USE フラグが有効化されていない限り、GLAMOR サポートは有効化されます。追加の手順や設定は必要ありません。

xorg.conf

Xorg に対して modesetting ドライバのロードを強制する必要がある場合は、以下の設定スニペットを使用することができます:

ファイル /etc/X11/xorg.conf.d/20-modesetting.confmodesetting DDX を強制する
Section "Device"
        Identifier  "Intel Graphics"
        Driver      "modesetting"
        Option      "AccelMethod"    "glamor"
        Option      "DRI"            "3"
EndSection
メモ
20-intel.conf および 20-modesetting.conf の両ファイルが /etc/X11/xorg.conf.d/ 内で定義されている場合、X サーバはファイルをアルファベット順でロードしようとするでしょう。
スクリーンテアリング

TearFree オプションはデフォルトでは有効化されていません (GPU メモリ消費が増加するのが主な理由です)。スクリーンテアリングが発生している場合は、設定ファイルを作成して手動で TearFree オプションを有効化してください:

ファイル /etc/X11/xorg.conf.d/20-intel.conf
Section "Device"
   Identifier  "Intel Graphics"
   Driver      "intel"
   Option      "TearFree"    "true"
EndSection

スクリーンテアリングに対する他の選択肢としては:

  1. Xorg の代わりに Sway を使用する (設計としてテアリングが発生しない Wayland プロトコル実装です)。
早期 KMS を有効化する

Kernel Mode Setting (KMS) をできるだけ早く有効化するには、modesetting をカーネルに組み込むか、モジュールとしてビルドする場合は initramfs でロードする必要があります。ディストリビューションカーネルでは Modesetting DDX はモジュールとしてビルドされています。ですので、早期 KMS を行うには、/etc/dracut.conf.d 内に .conf ファイルを作成して次のようにする必要があります:

ファイル /etc/dracut.conf.d/intel.conf
add_drivers+=" i915 "

そして、次を実行してください:

root #dracut

gentoo-kernel を利用している場合は、savedconfig を使用して modesetting をモジュールから組み込みに変更することもできます。

VAAPI

Intel GMA X4500HD / G45 / GM45 (後期 Gen 4) 以降は、media-libs/libva-intel-driver を利用した VAAPI ハードウェアビデオアクセラレーションに対応しています。

root #emerge -a media-libs/libva-intel-driver

Gen 8 (Broadwell) 以降のより新しい Intel グラフィックスでは、media-libs/libva-intel-media-driver を利用してより良いサポートが得られます。

root #emerge -a media-libs/libva-intel-media-driver

Vulkan

Intel Core プロセッサ向けの Vulkan は、メイン ebuild リポジトリ内で Mesa ドライバを使用してサポートされています[11]

これは動作する Vulkan ドライバをビルドしますが、libvulkan.so.1 は提供せず、ドライバ固有の libvulkan_intel.so を提供するでしょう。パッケージ media-libs/vulkan-loaderlibvulkan.so.1 を提供します。

libvulkan_intel.so がない場合は、media-libs/mesavulkan USE フラグ付きでコンパイルする必要があります。

ツール

x11-apps/igt-gpu-tools はデバッグのためのユーティリティを提供します。

例えば、GPU の最小/最大/現在の周波数は以下により表示できます:

root #intel_gpu_frequency

intel_gpu_top ユーティリティは現在の GPU 状態を top 風に表示します:

root #intel_gpu_top
intel-gpu-top: Intel Ivybridge (Gen7) @ /dev/dri/card0
    437/ 441 MHz;  57% RC6;  0.70/12.20 W;       45 irqs/s
 
      IMC reads:        2 MiB/s
     IMC writes:      618 MiB/s
 
         ENGINES     BUSY                           MI_SEMA MI_WAIT
       Render/3D    8.99% |██                     |      0%      0%
         Blitter    0.00% |                       |      0%      0%
           Video    0.00% |                       |      0%      0%
ヒント
Video BUSY が 0% になっているのは、ハードウェアデコーディング/エンコーディングが使用されていないことを意味します。

設定

カーネル

Fastboot

i915 カーネルドライバは、ブート時のモード設定操作によって発生するちらつきを抑制しています。不必要なモード設定操作を避けることによって、これを行っています [12]。Fastboot は Skylake、Valleyview、Cherry Trail 以降の CPU ではデフォルトで有効化されています。

Skylake より古い CPU では、ブート時に i915 カーネルドライバに引数 i915.fastboot=1 を渡すことで、fastboot を有効化することができます。これは、ビルトインカーネルコマンドラインを使用して、またはブートローダのカーネルオプションを介して、設定することができます。GRUB を利用している場合は /etc/default/grub ファイルを確認してください。

パーミッション

If the acl USE flag is enabled globally and elogind is being used (default for desktop profiles) permissions to video cards will be handled automatically. It is possible to check the permissions using getfacl:

user $getfacl /dev/dri/card0 | grep larry
user:larry:rw-

A broader solution is to add the user(s) needing access the video card to the video group:

root #gpasswd -a larry video

Note that users will be able to run X without permission to the DRI subsystem, but hardware acceleration will be disabled.

xorg.conf

以下の設定のうちどちらか一方を選んでください。

クラシック (Intel DDX) ドライバ x11-drivers/xf86-video-intel:

X サーバが i915 または i965 を認識していない場合は、Driver intel として指定する必要があるでしょう。
ファイル /etc/X11/xorg.conf.d/intel.confExplicit intel driver section
Section "Device"
   Identifier  "intel"
   Driver      "intel"
EndSection

Gen 4 以降のドライバ (Mesa の modesetting):

メモ
この構成での経験については、このページの (訳注: 英語版の原文の) 議論ページにあります。この節の内容を改善できるように、何らかの困難があった場合はそちらに追記してください。
xorg-server-1.17 時点で、modesetting ドライバは x11-base/xorg-server に移動されました。このドライバは GLAMOR を利用したアクセラレーションのサポートなど、古いドライバより多くの機能を持っています。
この構成は x11-base/xorg-drivers-1.19 以降、VIDEO_CARDS="intel i965" の場合のデフォルトです。もし古い (Intel CCX) ドライバが欲しい場合は、x11-drivers/xf86-video-intel を手動でインストールする必要があります:
root #emerge --ask x11-drivers/xf86-video-intel
xorg-server に古い intel ドライバより modesetting を優先させる設定は簡単に行えます。
ファイル /etc/X11/xorg.conf.d/modesetting.confExplicit modesetting driver section
Section "Device"
   Identifier  "modesetting"
   Driver      "modesetting"
EndSection

X サーバは、X.Org の設定ファイルを手動で編集する必要なしに、そのままでも機能するように設計されています。ディスプレイ、キーボード、マウスなどのデバイスを検出し、設定を行うはずです。

いずれの場合でも、X サーバのメインの設定ファイルは xorg.conf です。

トラブルシューティング

画面のちらつき

Intel iGPU によって使用される省電力機能のパネルセルフリフレッシュ (PSR) は、場合によりちらつきを発生させることがあります。一時的な解決方法は、カーネルパラメータ i915.enable_psr=0 を使用してこの機能を無効化することです。

KDE Plasma が CPU を食い潰している

/usr/bin/plasmashell が常に CPU の数パーセントを消費している場合、これはおそらく vsync 問題に関するものです。 Qt Quick Animation は、ドライバが vsync を管理できないときに、ループが高速になりすぎてしまうようです (参考)。

SNA とともに vsync を有効化するための方法のひとつは、xorg.confTearFree オプションを有効化することです:

ファイル /etc/X11/xorg.conf.d/20-intel.conf
Section "Device"
        Identifier "Device0"
        Driver "intel"
        Option      "AccelMethod" "SNA"
        Option      "TearFree"    "true"
EndSection

この Linux Mint チュートリアルも参照してください。

画面が真っ黒になる

CONFIG_FRAMEBUFFER_CONSOLE は "y" (カーネル組み込み) に設定しなくてはなりません。そうでないと、nomodeset がカーネルに渡されてカーネルモード設定 (KMS) が無効化されない限り、常に画面が真っ黒になることがあります。acpi_osi="Linux" をカーネルコマンドラインに渡すことで、この問題の修正を試みることができます。これは通常はブートローダを通じて行われます。

一部の第 8 世代チップセットでは、バージョン 4.2 以降のカーネルが必要です[13]

キーボードショートカットで明るさが変更できない

まず、カーネル設定でベンダ互換性がオンになっていることを確認してください。東芝に対しては東芝のものがオンになっているか、などです。

オンになっている場合、または明るさ調整ボタンが機能している場合、問題はカーネルが明るさ調整がどこにあるのか検出できていないことです。

カーネルバージョンが >= 3.13.x かつ < 4.2 であれば、幸運なことにこれは簡単に変更できます。

カーネルコマンドラインに以下の引数を追加してください:

コード 4.2 より前でのカーネルコマンドライン引数
video.use_native_backlight=1

カーネル >= 4.2 では、video.use_native_backlight オプションは利用できなくなりました。[14] 以下のいずれかを代わりに使用すべきです (システムでどれが機能するか確認するために実験してください):

コード 4.2 以降のカーネルコマンドライン引数
acpi_backlight=video
コード 4.2 以降のカーネルコマンドライン引数
acpi_backlight=native
コード 4.2 以降のカーネルコマンドライン引数
acpi_backlight=vendor

キーバインドは xev で確認できるアクションにマップされていますか? 画面の明るさは xbacklight を使用して調整できますか? キーボードの再マッピングによる回避策はいつでも行えます。LXDE では、次によって行えます:

ファイル ~/.config/openbox/lxde-rc.xml
<keybind key="XF86MonBrightnessUp">
      <action name="Execute">
          <command>xbacklight +5</command>
      </action>
</keybind>
<keybind key="XF86MonBrightnessDown">
      <action name="Execute">
          <command>xbacklight -5</command>
      </action>
</keybind>
警告
Modesetting DDX では、x11-apps/xbacklight パッケージは機能しないでしょう[15]。互換性のあるインターフェースのためには sys-power/acpilight を使用してください。

関連項目

  • Xorg/Guide — Xorg とは何か、Xorg のインストール方法、各種設定について説明します。
  • Hprofile — an application that can be used to manage multiple profiles be it hardware or software.

外部資料

参照