Translations:Handbook:PPC/Blocks/Disks/4/ja
パーティション構成の設計
パーティション数とサイズ
ディスクのパーティションレイアウトの設計は、システムに対する要求と、デバイスに適用されるファイルシステムに大きく依存します。多数のユーザがいる場合、セキュリティを向上し、バックアップの作成とその他のメンテナンスを容易にするために、/home を分離されたパーティションに配置することが推奨されます。もし メールサーバとして動作する場合は、/var を分離されたパーティションとし、すべてのメールを /var ディレクトリに保存すべきでしょう。ゲームサーバでは、ほとんどのゲームサーバソフトウェアは /opt にインストールされるので、/opt を分離されたパーティションとすることができます。これらが推奨される理由は最初の /home ディレクトリと同様で、セキュリティ、バックアップ、そしてメンテナンスです。
Gentoo では多くの場合、/usr と /var は相対的に大きい容量を確保すべきです。/usr にはシステム上で利用可能なアプリケーションの大部分と、Linux カーネルソース (/usr/src 配下) が配置されます。デフォルトでは、/var には Gentoo ebuild リポジトリが ( 配下に) 配置され、ファイルシステム依存ではあるものの通常 650 MiB ほどのディスク容量を消費します。この推定容量には と ディレクトリは含まれていません。これらはそれぞれ、ソースファイルとバイナリパッケージ (使用している場合) を格納するディレクトリで、システムに追加すればするほど大きくなっていきます。
適切なパーティションの数とサイズは、システムを取り巻く環境と、トレードオフを考慮することで大きく変わります。パーティションやボリュームを分離することには下記の利点があります:
- それぞれのパーティションまたはボリュームに対して、最も性能が高いファイルシステムを選択できます
- ゾンビプロセスがパーティションまたはボリュームに継続的に書き込みをした場合でも、システム全体の空き領域を使い切ることはありません
- 必要ならば、複数のチェックを並行して実行することで、ファイルシステムチェックの時間を短縮できます (複数のパーティションよりも複数のディスクの方が効果を実感できます)
- リードのみ、
nosuid
(setuidビット無効)、noexec
(実行ビット無効)等のマウントオプションによって、セキュリティが向上します
しかし、複数パーティションにはデメリットもあります:
- もし適切に設定されていないと、あるパーティションが空き領域をたくさん持ち、別のパーティションにはまったく空き領域がなくなるといったことが起こり得ます。
- /usr/ を独立したパーティションにすると、他のブートスクリプトが動作する前にパーティションをマウントするために、initramfs を使ってブートする必要があるかもしれません。initramfs の生成と保守はこのハンドブックのスコープの範囲外ですので、慣れていない方が /usr を独立したパーティションとすることは推奨しません。
- SCSI や SATA では仕様上の制約により、GPT ラベルを使用しない限りは 15 個までしかパーティションを作れません。
サービスおよび init システムとして systemd を使うつもりのインストールでは、/usr ディレクトリはルートファイルシステムの一部とするか、または initramfs によりマウントされるようにして、ブート時に利用できるようにしなくてはなりません。
スワップ領域について
RAM サイズ | サスペンド対応時 | ハイバネーション対応時 |
---|---|---|
2 GB 以下 | 2 * RAM | 3 * RAM |
2 から 8 GB | RAM 容量 | 2 * RAM |
8 から 64 GB | 最小 8 GB、最大 16 GB | 1.5 * RAM |
64 GB 以上 | 最小 8 GB | ハイバネーションは推奨されません! 非常に大きな容量のメモリを持つシステムでは、ハイバネーションは推奨されません。可能ではありますが、正しくハイバネーションするためには、メモリの内容全体をディスクに書き込まなくてはなりません。数十 GB (またはそれ以上!) のデータをディスクに書き出すのには、回転式ディスクを使用する場合は特に、非常に長い時間がかかることがあります。この状況ではサスペンドするのが最善です。 |
スワップ領域のサイズについて完璧な値というものはありません。スワップ領域の目的は、メインメモリ(RAM)が逼迫した際、カーネルにディスク領域を提供するためにあります。スワップ領域があれば、カーネルは最近最も使われていないメモリページをディスクに書き出し(スワップもしくはページアウト)、現在のタスクのために RAM 上に置かれたメモリを開放します。もちろん、もしディスクにスワップされたページが急に必要になった場合は、これらのページはメモリに戻す(ページイン)必要があります。これには、RAM から読み込むより相当長い時間がかかります(メインメモリと比較してディスクはとても遅いためです)。
システムがメモリを大量に消費するアプリケーションを実行しないとき、またシステムが多くの RAM を持っているときは、それほど大きいスワップ領域は必要ではありません。しかし、ハイバネーションの際に、スワップ領域はメモリの内容すべてを保存するために使われる(サーバシステムよりも、デスクトップやラップトップシステムでよくあることです)ことに留意してください。システムにハイバネーションのサポートが必要な場合は、メモリの全体量以上のサイズのスワップ領域が必要です。
RAM 容量が 4GB より少ない場合の一般的なルールとして、スワップ領域のサイズは内部メモリ (RAM) の 2 倍であることが推奨されます。複数のハードディスクを備えるシステムでは、並列して読み込み/書き込み操作が行えるように、それぞれのディスクに 1 つずつスワップパーティションを作成するのが賢い方法です。スワップ空間内のデータにアクセスしなくてはならないときに、ディスクがより高速にスワップできるほど、システムもより高速に動作するでしょう。回転式ディスクとソリッドステートディスクを比較すると、ソリッドステートハードウェア上にスワップを置いたほうが高いパフォーマンスが発揮できます。
スワップパーティションの代わりに、スワップファイルを使用することができることも特筆に値します。これは主にディスク容量が非常に限られたシステムで役に立つものです。